もう直ぐ梅雨明け
暑さにやられて、海に浸かることが多くなってきました、北の大地は涼しいらしく
羨ましい限り、晴れてしまうと工場の温度は半端じゃないです
心を込めてがんばります、冬のイメージが欲しいからクーラーつけてDVD
観ます、環境に悪いかな?心の環境を整えてエッジを仕上げます
暑さにやられて、海に浸かることが多くなってきました、北の大地は涼しいらしく
羨ましい限り、晴れてしまうと工場の温度は半端じゃないです
心を込めてがんばります、冬のイメージが欲しいからクーラーつけてDVD
観ます、環境に悪いかな?心の環境を整えてエッジを仕上げます
今日は久しぶりに午後時間が空いたので、the surfers journal 日本語版を読み返していた
クリスチャン ビーミッシュの記事が冒頭の題名で書かれていて
曰く10000本削ってからが本物だといった内容で、興味のある方は是非読んで
いただきたい
僕はスノーボードのチューンをシェープと思ったことはない、あるとすれば
リシェープもしくはマシーンシェープの後のスクリーンワークに近いものだと
思っている、端的に言えば包丁の研ぎ屋やなどが近い世界なのかもと思っている
違いがあるとすれば、ワックスという蝋を塗り込んでなぜ滑るのか?未だに
解明されていない、雪との相性を探ることも仕事の一つということだと思う
自分のことで言えば、スノーボードをハンドで10000本は削れていないし
ただ単にエッジを触ったということで考えても、到底届かない本数だ
もっともその昔マシーンで研いでほぼそのまま出荷されていた時代のことで言えば
相当の本数をこなしていたとも思うが、それを数えてしまったら、この話はここで終わりに
なってしまう、シェーパーなのか研ぎ屋なのか調律なのか整える職人なのか
それは、板に携わる職人の考え方次第
マスターシェーパーになることは10000本の壁を越えなければならないと
言うことだ、その本数に遠く及ばなくても数多くの失敗や挫折を繰り返して習得した作品を
ベストな状態でカスタマーに届けることが僕たちの使命なのだ
日々繰り返される作業の中で常に最善を考えベストなものをイメージして取り組んだ
製品をお届けしているのだが、求める世界はさらに深く遠く、日々進化している
前にも書いたが人が感じられる数字に表れない曲線と直線の連続した変化を
追求していきたい、そこには雪とスノーボードというアートの織りなす世界が
間違いなく存在する、少しでも10000本の世界に近づけるように
板を整え続けるのだ
チューンナップは同じことの繰り返しに見える方が多いとおもう
確かに作業の順番で考えれば、ほぼ同じことの繰り返しだ
しかし作業台の上に乗っている板たちはどれも個性があり同じ板は
一枚もない同じメーカーの同じモデルでもそうなのだ
僕は幸運にも同じ年式の同じモデルを複数触れる機会があるので
板ごとの固有の癖というか、まあばらつきも含めて工業製品の許される
範囲の違いを確かめることができる、トップシートやソールのスクラッチを
気にする方は多いが、そこまで気にする方は少ない
もっともそれを気にして複数の製品から選び出したとしても雪の上に乗せて
走ってみればまた違う答えが返ってくるのであるから、あまり神経質にならず
道具として付き合えばいいのだろうと思う
自分の考えに従って、ぶれずに板と向き合い基本を忘れずに作業を進める
ことが僕ができる最高のチューンの方法だ、人をイメージし板の動く様をイメージし
そのイメージがはっきりと見えてくると、その先の調整方法が見えてくる
その答えが100パーセントではないであろうことは分かっているつもりだが
いつも最高の状態を追求して、作業させていただいている
僕は人の体から出ているであろう気のようなものの存在を信じているから
指先からもそれが出ていて触ったものに伝わっていると信じている
チューンしていてもやはりそうであろうと信じて、気持ちを集中し静かな心で取り組むように
している、もちろん僕は俗世間の垢にまみれた普通の人間だから集中できない日もあるし
何かがかみ合わない日もある、だからそんな日はなるべく板を触らないようにしてもいる
チューンする気持ちの朝は、波があれば波に乗り体の毒を抜いてから工場に向かい
波がなければ粗塩とお神酒で体を清めてから出かけることが多い
やはり何かに取り組むとき、自分がそこに現れる気がしているので
儀式ではないが自然とそういう気分になるのだ、同じ意味合いとしてサーフィンは長い間
僕にとっての儀式的意味合いが強く、今のアスリート的なサーフィンを否定するわけではないが
サーフィンを初めた頃の裏社会の文化のような雰囲気が薄れてきていることに
寂しさを感じることもある
話がずれてしまったがそう言ったところから理解していくと、GENTEMSTICK とSNOWSURF
というものが他の形が似ただけのものとは一線を記していること
また形は違えども同じ側にあるメーカーもまた存在するのだ、ということが理解できると思う
昔から先人たちが心構えなどというがそれが決して無駄なことではなく、自然と調和するためにも
必要なことなのだ、明日もお預かりした板たちと真摯に向き合いたいと思う
01 TT168 ltd
あまりイベントなどと縁のないMAGIC TUNEですが、たまにはフェアなんぞやってみようと
思いまして、ここのところ多方面のテスター達に人気のストラクチャーフェアを開催します。
4月1日から5月末日の2ヶ月間にチューンに出していただけますと、各カテゴリーに
通常¥8000(税別)プラスのストラクチャーが¥5000(税別)プラスの
特別価格にて加工させていただきます。
ストラクチャーの溝の深さと細かさは、春雪用の荒目から、オールシーズン対応の極細目
の2種類から選べます。ストラクチャーの効果はいまさら語る必要もないほどの効果があります、
トップシーズンのパウダーでも確実に乗り味が良くなり、MAGIC TUNEのトップテスター
SUZUMURA ARATAも全ての板にストラクチャーを入れているほどです。
春のストップスノー対策にパウダーでの自由に動けるソールのために是非お試しください。
受付お待ちしております!
この前に書いた汚れ落としの話の中で書き忘れたことはスクレーパーの有効な使い方
ホットワックスの仕上げはスクレープで決まると書いたが
滑走後のソール汚れはまずスクレープすることが早くて確実です掻き落とすのですから
拭き取るよりははるかに早くて簡単です
その上で拭き取るなりブラシかけるなりでソールの細かい溝の汚れを吸着したワックスを掻き出します
そしてクリーナーで下準備完了後は液体ワックスなり生塗り固形などを塗り込み伸ばし余分を掻き取り
完成です滑りますね〜〜!でストップしたらまた最初からなのですが面倒でやってられない場合は
ナイロンタワシと柔らかい生塗りワックスで騙しながらベースまで逃げ戻るといったところでしょう
まあ細かくはいろいろありますが、大まかにはこんなところです
でエッジの話は長くなってしまうので、さわりだけ
僕の場合ベースエッジがまず基本になります、ソールが基点になりますのでソールがまずいと
全てが狂ってしまい、何もできません、まずはソールです、と言ってもスキーのように
完全フラットから物事考えるわけではないのが、スノーボードでGENTEMSTICKに至っては
ほとんどコンベックスのソールです、工場から出てきた時点でかなり手仕上げの領域で作られた
ソールですから、その辺りを理解しながら自分の解釈と調整でエッジと向き合います
ベースエッジのビベルが一番神経を使いますね、いろいろなことを試しましたが結局今は
ファイルとテープだけでやっていますこれが一番シンプルで繰り返し再現が可能です
いろいろな器具を使いましたが、どれもダメでした結局人間の感覚にかなうものはないです
もっともビベルもサイドエッジも連続して変化していく角度を作りますから、基点があれば
後は感覚の世界になります、僕が目指すのはレーシングの世界ではありません
パウダーのピステでパックされた壁でアイシーなボトムでサーフボードを乗っている
感覚が欲しいのです、必要な時に食いつき切れてリリースできるエッジが目標です
日々考えながら作業していますがそれはゴールがない目標です
僕のチューンを乗られた方々が楽しく滑ってくれたら最高に嬉しいことだと思っています
久々のアップです、近頃あまり聞かないのがワックスリームーバーとかクリーナー
まあ、ワックス落としですな、板にワックスをかけることに一生懸命になるほど
作り上げたソールをリセットしたくない、せっかく染み込ませたワックスを
落としたくない、だから春雪の汚れもリムーバーで綺麗にせずにワックスでクリーニングしたり
ブラシをかけて汚れを取ることにするがリムーバーで取るほど綺麗にはならない
しかしまた一からあの作業は面倒だなと思うのは僕も含めて間違いではありません
面倒です、よほど時間と場所に恵まれている方以外はかなり大変な作業でしょう
ホットワックスを3回繰り返すと大体慣れている方で1時間はかかりますが
冷却する時間を充分にとると軽く2時間を超えます、かなり重労働ですね
でも滑りの情熱がそれを支えてくれますから、可能な方はやはりホットワックスが最善の方法です
しっかりと金属ブラシと獣毛ブラシを使い分けて仕上げてくださいね、肝心なのは
スクレープですスクレーパーの使い方で仕上げが決まると言っても過言ではありません
これからの時期、春雪になり雪の汚れが浮き出すと、板つかみが現れて、ストップスノーと
なります、この場合の最善の対策は、、、前にも書きましたが汚れを取り去ることです
どんなに高価なワックスもホットワックスメソッドも基本的に汚れが無いことが条件ですから
山の中では普通のリムーバーで汚れごとワックスを落としてくださいこれだけである程度は滑ります
さらに滑らしたい場合は汚れが滑走面に侵入することを防ぐ意味と滑走距離を伸ばすために
僕の場合ペーストのベースワックスをかけます、塗って乾かしこすって仕上げるそしてブラシ
ここまで10分ほどでできますから、リムーバーで拭き取った滑走面を再び仕上げることが
可能です、もちろんホットワックスにはかないませんが、7割ほどは戻すことができます
この作業の後、汚れ雪対応のスペシャルワックスを塗れば30分ほどの林間コースであれば
軽いキック程度の止まり感でベースまでたどり着けるはずです
それでも掴まれる時はナイロンたわしで汚れをとりながらながら、滑らせるしか方法はないです
汚れ雪とストップスノーとの戦いはワックスの歴史と言ってもいいぐらい長い戦いですが
未だに完全な解決策はありません、ともかく春は怖がらずにリムーバーで汚れを取り去りましょう
春は滑る時の持ち物が多くなるというお話でした、もう直ぐザラメの季節です
ザラメは楽しいですよ、春の雨の後の滑るザラメは最高に楽しいですパウダーと同じぐらい
気持ちいい滑走を楽しめます、お試しください
僕のチューンではストラクチャーの加工をお勧めしている、その効果はいろいろと言われているが
一番の効果は水分の多い場合の排水性能だろうしかしハイシーズンの粉雪でも本州などの
水分の多い雪の場合は、効果があることはあまり知られていない
僕のテスターであるアラタなどは白馬をホームにしているので、すべての板にストラクチャーを
加工している、もっともハイシーズンと3月以降のザラメでは加工するストラクチャー目が
違い、その辺りは経験がものをいう、かりに目があっていても加工後の手の入れ方が大切で
滑り心地は全く違ってくるからむずかしい、僕が思うにストラクチャーはサーフボードでいう
コンケーブのようなもので、水の流れを集め浮力を作り出したり、よりターン性能を高めたり
できるものだと思っている、だがサーフボードと一緒でバンピーな荒れた海面においては
うまく機能しないこともある、その辺りがスノーボードでは広まりにくい原因かもしれない
あとは音の問題もある、ハードパックにおいては時として独特の滑走音が出るから
これが原因で嫌がる方もいるようだ、だがこれもシーズンに合わせた目を採用することで
かなり軽減できるし自分の板はハイシーズンに鳴った覚えがないぐらいだ
多少の音には代え難い滑りを体感できるので、是非一度お試しいただきたいものだ
ありがたいことに今回のニセコ合宿でもストラクチャー加工の依頼を多く受けた
名前はだせないが、有名な方からも依頼をいただきました、彼らは職業で滑るのでなるべく
ストレス無く滑るものを好むようだ、まだまだ研究しなければならない課題は沢山あるが
少しずつテスター達の答えを反映して進化させていきたいと思っている
春のストップスノーの一つの解決策として採用してもいいと思うがこれだけで
すべてが解決するわけではない、ワックスとエッジの関係はストラクチャーに
繋がっている、すべてが機能してはじめて春雪の対策となる
TTといえば、gentem stick のフラットキャンバーシリーズをイメージするのが
スノーボーダーだ、その独特なアウトラインとロッカーバランスにより
トライフィンのショートサーフボードと極めて近い操作感がある
後ろ足の重心軸を多用する乗り方が一番あっていると思うが
前足軸と後ろ足軸の間を繰り返し重心移動しながら前足を中心に乗ることも可能である
荷重点を移動させながら乗ることに違いはないのだが、常に優先させるのは板の軸上に
体重を乗せていく、いわゆる踏むという運動が非常に大切になる
踏むというと板を蹴ってしまう人が多いので、注意が必要です
TTモデルはとても神経質で繊細な乗り物です、いわゆるキャンバーががっちり付いた
ひょうたん型のスノーボードから夢をみて板を手に入れ、その独特の乗り方を習得しないままですと
傾けても曲がっていかない、滑り落ちていってしまうよくわからない、値段の高い板になってしまいます
はじめて乗られる時には、TTでもTT snowsurf でも、ショートサーフボードで波を滑っている時の
体重移動を確認しながら、パウダーパックの緩斜面のグルーミングバーンでしっかり練習を
積まれることをお勧めいたします、まちがってもいきなりパウダーの斜面に入らないように
しましょう、つまらない思いをしますから、、、
TTは繊細な板です、チューニングによって板の性格がとても変化します
この間も去年のタッチからほんの少し、数字に表れないぐらいの感覚で
変更した板をテストしましたが、とてもいい感覚がありました
本当にわずかな違いなのですが、板は正直に答えを出してくれます
TTは板の手入れと乗り手のトレーニングの両方を求めてきます、日々のワクシングを行い
サーフィングを続けながら、雪山の滑りをイメージすることが、次の滑りにつながるのです
ともかく思わせぶりではっきりしない寒気は降りそうで降りない
降りてもすぐに北上してしまうので、雪につながらないという
悪いパターンにはまっているみたいだ
こういう年もあると受け入れて、その中で遊ぶしかないのだ
波がないからとだだをこねても、無いものはないのだから
あきらめて他のことをするしかないのがサーフィン
であるなら、滑れる雪が少なくても、とりあえずは有るのだから
喜んで滑るべきだろう
雪の元はちりと水分だから、低気圧が水分を吸い上げなければ
雪の材料はない、いくら寒気が降りていても雪は降ら無い
ただ今シーズンは北に偏って雪は降っているが、それでも少ない
今シーズンがこのまま行くとは思ってい無いが、期待し過ぎも
どうかと思う感じがしてきた、滑れる雪がある場所で自分のやりかたで
楽しむのが、今年の冬のスタイルのような気がしている
おそらくここから追いつくのは相当大変だが、少しでも積雪が増えることを
祈っている